”海と陸の境はどこ?”

家の敷地と家の敷地の間には境があり、市町村同士の境、県の境、また国と国の境、すなわち国境ですが、このように様々な境界があります。

それでは海と陸の境はどこになるのでしょう。
この境のことを「海岸線」と言いますが、海岸線を決めるのは何なのでしょう。
海岸は常に波があり、潮が満ちたり干いたりしてますから、水のあるところと陸との境界は絶えず変わります。
そこで日本の海図では、海岸線を満潮時の海と陸の境目にしています。この満潮時の境目は、その場所で年間を通しての満潮を観察して、もうこれ以上、海水が上がって来ないであろうと考えられる海面のことで「最高水面」というのです。

一方、国にとって重要な領域を決める基準となる線は、満潮とは反対の干潮(低潮)の時、即ち、もうこれ以上、海水が干かないと考えられる海面、「最低水面」が領海を決める基準となるのです。
これを「低潮線」または「干出線」と言っています。この低潮線と海岸線との間には、満潮の時には海になり、低潮の時は陸になる干出部があることになり、領海を決める基準線は、通常は海の中にあることになります。
ちなみに日本の領海は、基本的には、低潮線から沖合12海里(約22km)までとなっています。

 

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