海岸線は陸地と海面の境界線ですので、潮の満ち干きや波の状態で変化し、また、気圧の変化などによっても変わります。
しかし、それ以外でも海岸線は動いているのです。 海岸は、波の力や川からの流れ出す土砂、地盤の変動などのほか、いろいろな原因で絶え間なく変化します。地盤の盛り上がりを地殻の隆起といいますが、大正12年9月の関東大震災では三浦半島や房総半島で2メートルもの隆起がありました。
また、海岸線が変わってしまう例として、波浪・潮流による海岸浸食があり、川の上流にダムや堰きができて、上流からの土砂が運ばれてこなくなり、ますます海岸の浸食が激しくなった例もあります。
このように海岸線は、ときには盛り上がったり、崩されたりしてたえず変化しているほか、自然の状態に人工の手が加わって、それまでの海岸線が今までのバランスを失い、新たな問題を引き起こすこともあります。
色々な海岸には、沖合に多数の「消波ブロック」という波の浸食を防ぐブロックが積み上げられています。これ以上に海岸が、波によって崩されないよう守っているのです。