”リップカレントって?”

【第14話 これも「潮」?】

 ところで、「潮」は潮でも「赤潮」と「青潮」という言葉があります。
しかし、これは海流の名前ではなく、海水の異常な現象のことで、その海水の色からそう呼ばれています。

 赤潮というのは、プランクトン(特に渦鞭毛藻という種類)が異常発生し、海水が赤っぽくなる現象で、特に夏場に多く発生します。
この赤潮は、異常発生したプランクトンが死滅する際に、大量に海水中の酸素を消費してしまい、魚を酸欠状態にしたり、エラに詰まったりして魚が死んでしまうのです。

 また青潮というのは、大量発生したプランクトンの死骸が海底に蓄積し、その死骸を好気性バクテリア(酸素がないと活動しない)が分解するのですが、その際、大量の酸素を消費します。そして海水中の酸素がなくなると嫌気性バクテリア(酸素があると活動しない)が働き出します。この嫌気性バクテリアは、分解の過程で硫酸其が発生し、硫化水素となります。これら低酸素で硫化水素の多い海水は、特に窪みのある海底に溜まり、強風などの影響によりかき回され、海底からその海水が上昇し、含まれている硫化水素が空気と反応して硫黄となり、海水が青色か乳白色になることから「青潮」と呼ばれます。青潮は、見た目には「コバルトブルー」の海みたいなのですが、とっても臭いです。

 そしてこれら「赤潮」「青潮」が起きる大きな原因は、海の汚染です。生活排水や工場排水に含まれる窒素やリンなどの栄養塩類が、海を「富栄養化」させ、これによりプランクトンが異常繁殖してしまうのです。

 日本の海も昔はサイパンの海のようにとっても綺麗だったのです。

   海を愛する皆さん、これ以上海を汚さないように、個人レベルからでいいですから、一人一人、ゴミや油類、洗剤類を海に流さないようにしましょーう。m(_ _)m

サイパンでダイビング
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