【第16話 海水は飲めないの?】
海水は飲むと非常に塩辛いのですが、それではショッパイことを我慢すれば飲めるのでしょうか?答えはノーです。
人体の水分は、汗や尿によって体外に排出されますが、尿に含まれる主要な塩分濃度は海水の半分くらいで、また、血液の塩分濃度は海水の3分の1以下です。したがって、海水を飲み続けると、体外に排出される塩分量が追いつかず、次第に血中塩分濃度が濃くなってしまいます。特に海水中のマグネシウムは、その濃度が血液中の15倍もあるので、血液中に大量に蓄積されます。(健康な人にはあまり影響は無いようですが、乳幼児や腎機能が低下している人にはよくありません。また過剰になると下痢を起こしやすいようです)
人間の血液は、正常な代謝活動を行うためにはきわめて狭い範囲に保たれている必要がありますが、海水を飲み続けることによって、濃度等が変化してしまい、代謝活動が不可能となり、ついには、生理的に重大な障害を起こす結果となってしまいます。
ですから、あまり海水を飲まないよう、特に海面移動中はBCに空気を入れ浮力を確保し、波のあるときはスノーケルやレギュレーターなどをくわえ普通に呼吸が出来るようにしましょう。
それでも海水を飲んでしまったら・・・昼ごはん・晩御飯の塩分を控えめにしましょ〜???(^^ゞ |